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令和6年度 食品安全管理者育成プログラム 4「内部監査研修」を開催しました

2月20日~21日の2日間,帯広畜産大学 産学連携センターにおいて,「内部監査研修」を開催しました。
本学の通山志保客員教授と藤倉雄司畜産フィールド科学センター業務室長が講師を務め,12名が受講しました。

最初に,藤倉業務室長から内部監査の基本について内部監査の目的や監査員に求められる資質・知識・技能,被監査側との円滑なコミュニケーションを図るためのポイント,作業者との面談時の質問の基本,内部監査の取り進め方等について説明を受けました。

次に通山客員教授からは,食品衛生法によるHACCP導入の制度化について説明があり,続いて内部監査の考え方の整理について,監査を実施する側と受ける側の準備段階として事前に考えておくべきこと等の説明を受けました。特に,自分の会社について企業理念を含めてよく知ること,製造している商品とその製造現場や製造工程を再確認することが重要であり,監査で不適合があった場合には同じ失敗を2度と繰り返さないために修正と是正措置が効果的であると述べられました。さらに,食品の衛生管理のポイントについて,実際に起きた食品の事件・事例をもとに,その発生原因と再発防止のポイントを説明されました。

講師の藤倉室長

講師の通山客員教授と講義の様子

1日目の午後は監査の現場確認として,新築移転し4月から稼働予定である本学の乳製品工場の視察を行い,現場担当者から原料乳の受入から殺菌~製造~出荷までの各工程について説明を受けました。その後受講者はグループに分かれて「内部監査実施計画書」と「内部監査チェック表」を作成しました。

新乳製品工場の現場確認

グループに分かれて内部監査計画書等を作成

2日目は,乳製品工場の専門職員と面談を通した情報収集から初回会議,内部監査,チーム会議,最終会議,監査報告書の作成まで一連の流れを学びました。

研修の最後には「理解度試験」を実施,研修で学んだことについて再確認しました。研修終了後には受講者全員に修了証書が授与されました。

受講者から寄せられた感想の一部を紹介します。
・内部監査を監査チームと現場で内容を理解し合って,段階的に進めるプロセスを是非生かしたい。
・現在,ISO9001の内部・外部監査を勉強中でとても参考になりました。
・自施設の衛生管理を見つめ直すきっかけになりました。

乳製品工場専門職員との面談

グループごとに内部監査報告書まで作成