上川大雪酒造碧雲蔵と帯広畜産大学の連携による教育研究活動

帯広畜産大学では、上川大雪酒造株式会社と連携し、大学構内に設置された酒蔵「碧雲蔵」を活用した教育研究活動を進めています。発酵・醸造を実際の現場で学ぶ機会を創出するとともに、清酒醸造や酵母、酒米、酒粕の活用などに関する研究を通じて、地域と大学が連携した新たな知の創出を目指しています。

取組みの概要

新たな産学連携活動として、「食」の重要な要素である発酵・醸造に関する教育研究を活性化するため、本学構内に酒蔵を誘致しました。令和元年7月29日に上川大雪酒造株式会社と連携協定を締結し、令和2年5月28日に酒蔵「碧雲蔵」が完成しました。令和2年度より、同社の総杜氏による講義、酒蔵見学、インターンシップの受入れなどを実施しています。

教育活動

碧雲蔵は、学生が清酒醸造の現場に触れながら学ぶ実践的な教育の場として活用されています。講義だけでなく、酒蔵見学・実習・インターンシップなどを通じて、発酵・醸造を学ぶ機会を提供しています。
令和7年度からは新たに産学連携科目群として「清酒学」「清酒醸造実習」が開講し、日本酒について体系的に学ぶことができるようになりました。

研究活動

上川大雪酒造株式会社と本学は、清酒醸造や発酵に関する共同研究を進めています。醸造中の微生物群集や成分分析、十勝地域由来の清酒酵母の探索、酒米の性質評価、酒粕の農畜産業利用など、地域資源を生かした研究に取り組んでいます。

学生の酒造りプロジェクト

「学生の酒造りプロジェクト」は、本学の学生が実際の酒造りを現場で経験する実践型の教育プロジェクトです。令和3年度より毎年実施しており、碧雲蔵の杜氏・蔵人の指導のもと、約10名の学生が日本酒の仕込みから瓶詰めに至る一連工程を実地で経験しながら学んでいます。
このプロジェクトを通じて、学生は清酒醸造の知識やものづくりの現場感覚を身に付けます。なお、プロジェクトの成果として生み出された「畜大酒」の収益の一部は、本学の日本酒に関する教育研究に還元されます。

碧雲蔵の名前の由来

「碧雲蔵」の名称は、1941(昭和16)年の帯広高等獣医学校創立の翌年に設置された「碧雲寮」(現在の学生寄宿舎)に由来しています。
「碧雲」という言葉からは、碧みがかった雲から無限に広がる十勝の空が想起されます。在学生・卒業生をはじめ、多くの方々に愛される蔵となることを願い、奥田潔前学長により命名されました。

今後の展開

今後は、これまでの研究成果を現場へ活用するとともに、教育活動のさらなる深化を進めます。また、学内に造成した水田を活用し、酒米の生産から清酒醸造に至る全行程を一貫して扱う「Grain to Glass or Field to Bottle」の教育研究を新たに展開する予定です。