動物のことを勉強したいと思い帯広畜産大学に進学しました。牛や馬などの家畜が,キャンパス内に実際にいる環境で学びたいと思ったことが一番の決め手でした。
ユニット選択の際はかなり迷ったことを覚えていますが、動物の身体の仕組みに興味があり,それを研究テーマとして取り組めそうな生命科学ユニットを選びました。
修士課程ではそのまま同じ研究室に在籍して研究したかったので,畜産生命科学専攻を選びました。
学生の時に学んだ,学芸員資格取得のための一連の講義が,今も役立っていることは言うまでもありません。現在の研究のベースとなっているのは,畜大での卒論・修論研究です。
また,当館には農業や水産業,林業などの産業資料も収蔵されていることもあり,農畜産関係の実習や講義を受けたことが,現在の仕事に生きる場面もあります。
実は高校時代に地元の県立博物館に通っていました。そこで標本の作り方を教えていただいて、標本作製のボランティア活動をしていました。そこでは、学芸員の方々が使命感を持って博物館資料の整理や収集をしていることを知り、私も博物館で働きたいと思うようになりました。
仕事内容は多岐にわたります。
私の所属するグループでは,博物館資料の収集,保管,展示などに関する業務を行っています。その他にも,企画展や特別展のプロジェクトチームメンバーとして,展示の内容を考えることもあります。
博物館には多くの分野の担当者がいるので,それぞれの分野で大事だとされることや常識が違うこともあります。それを大変だと感じることもありますが,これまで知らなかった世界を覗くことができるので,非常に興味深いです。
また,チームの一員として作り上げた展示を見に来てくださったお客様から良い感想をもらえるときはとても嬉しいです。
今後の目標は,博士号の取得です。
また,学芸員として,いつか自分の研究成果を企画展や特別展といった形で皆様に披露したいです!
後輩になるあなたへ
自分の研究テーマなどにこだわりすぎず,いろいろな人の話を聞くことで世界が広がりました。
それは今の仕事でも大いに役立っているので,おすすめです。
北海道博物館
北海道札幌市厚別区厚別町小野幌53-2
http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/
北海道博物館(愛称:森のちゃれんが)は,北海道の自然・歴史・文化を紹介する北海道立の総合博物館です。自然環境と人とのかかわりや,アイヌ民族の文化,本州から渡ってきた移住者のくらしなどを調査・研究し,北海道民の貴重な宝である資料を収集・保存し,展示や教育,イベント・事業などを行っています。
所属や肩書はインタビュー当時のものです。