マラリア原虫のか

寄生虫というとどんなものを思い浮かべるでしょうか?

にょろにょろとした細長いミミズのような形のムシでしょうか?あるいは,いくつもの片節が数珠つなぎになったいわゆる「サナダムシ」のような細長いムシでしょうか?

寄生虫に分類されている生物は細長い形をしたムシばかりではないのですが,細長いムシを想像される人が多いと思われます。これはおそらく戦後しばらくの間は日本人の腸内に普通に「生息していた」瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)や回虫(かいちゅう)等を思い浮かべるからではないでしょうか。確かにこれらの細長いムシは一般的に連想される寄生虫として,より「寄生虫らしい寄生虫」と言えるかもしれません。

では,当のマラリア原虫はどんな形をしているのかというと,図の通りです。これはギムザ染色という染色法でマラリア原虫を紫色に染めたものを顕微鏡で観察したものなのですが,ニョロニョロとした形ではないですよね。肌色の丸いものが赤血球なのですが,マラリア原虫はこの内側に寄生して最初は指輪みたいな形になり,その後分裂・増殖して,やがて赤血球を内側から破裂させます。

この赤血球の破壊が原因となって貧血を引き起こすことが,マラリアの主な臨床症状の1つとなっています。

この文を書いた人 加藤 健太郎 准教授
所属 グローバルアグロメディシン研究センター/獣医学研究部門
関連リンク 加藤健太郎研究室