田川 道人 助教 TAGAWA Michihito
My Dream犬猫の腫瘍の“なぜ”を解明する
研究テーマ犬猫の腫瘍マーカーの確立と新規治療法の開発
卒業研究として指導可能なテーマ
- 犬と猫の腫瘍マーカーの検索
- 犬と猫の免疫チェックポイント発現解析
- 犬と猫の免疫チェックポイント阻害療法に関する研究
メッセージ
動物医療センターで内科系診療を担当しています。また専門は腫瘍内科、血液内科であり、症例の主訴、血液検査や画像診断から得られた異常所見をもとに病態を把握し、疾病の診断、治療を行う醍醐味を一緒に味わうことができればと思っています。所属学生は日常的に診療に参加して頂くため拘束時間も長くなりますが、症例を通じた貴重な経験を得ることが可能です。
研究に関しては、これまで牛ヘモプラズマ感染症の疫学調査や、犬乳腺腫瘍の超音波検査、腫瘍と免疫に関する研究など幅広く行ってきました。ですので学生の希望にあわせ、可能な範囲でやりたいことを指導していきたいと思っています。現在は腫瘍マーカーと免疫チェックポイントに関する研究を中心に行っています。
学位 | 博士(獣医学) |
資格 | 獣医師 |
自己紹介 |
北海道札幌市出身です。ファイターズとコンサドーレが大好きです。動物の腫瘍に関わる“なぜ”をひとつでも多く解明できるよう日々の診療,研究を行っています。 |
居室のある建物 | 動物医療センター2階 |
部屋番号 | N204 |
メールアドレス | mtagawa ![]() |
所属・担当
動物医療センター/伴侶動物診療科研究域/獣医学研究部門/臨床獣医学分野/伴侶動物獣医療学系研究紹介
犬猫には多様な腫瘍が発生します。しかしながら腫瘍の三大治療である外科手術、放射線、抗がん剤だけでは根治に至る症例は少なく、新たな治療戦略が望まれています。また、人と比較し犬猫での腫瘍マーカーは限られており、診断および予後、再発をモニターできる簡便なマーカーが求められています。
リンパ腫は犬に最も高率に発生する造血器腫瘍であり、現状の標準治療のみでは根治の可能性の低い悪性腫瘍です。免疫チェックポイント阻害療法はリンパ腫の治療成績を改善する可能性を有しており、これまでリンパ腫症例の免疫チェックポイント発現動態を評価してきました。写真「リンパ腫の細胞診(左上)、フローサイトメトリー解析(右上)、免疫チェックポイントの発現(左下)、予後との関連(右下)」参照。
また、犬猫には汎用性の高い腫瘍マーカーは限られており、簡便な腫瘍の診断、再発をモニターすることは容易ではありません。そこで様々な腫瘍に利用可能なマーカーとして、cell free DNAに着目、腫瘍性疾患での発現とマーカーとしての有用性を評価してきました。
“治らない腫瘍を治したい”、“簡便で有用な腫瘍マーカーの開発”をテーマに、動物の健康と社会に貢献することが目標です。
現在取り組んでいる研究テーマ一覧
- リンパ腫罹患犬における免疫チェックポイント発現動態と新規治療法確立への基礎的検討
- 犬腫瘍性疾患におけるcell free DNAの解析と腫瘍マーカーへの応用
関連産業分野 | 医薬品, 獣医学, 免疫学 |
所属学会 | 日本獣医学会, 日本獣医がん学会, 北海道獣医師会 |
学歴・職歴 | 2009年 帯広畜産大学畜産学部獣医学科 卒業 2009-2011年 開業動物病院勤務 2014年 岐阜大学大学院連合獣医学研究科 博士課程修了 2014-2015年 北海道大学獣医学部先端獣医療学教室 博士研究員 2015-2017年 帯広畜産大学動物医療センター 特任助教 2017年- 現職 |