岸本 正

教授

Tadashi Kishimoto

研究テーマ

トラクタの接地荷重の動的な変移を解析し性能の高い農用トラクタタイヤラグの最適形状を設計

My Dream

畑のような柔らかい土を走る農用トラクタの挙動を明らかにする

所属・担当

研究域環境農学研究部門/農業環境工学分野/農業環境工学系

学部(主な担当ユニット)

農業環境工学ユニット

大学院(主な担当専攻・コース)

畜産科学専攻農業環境工学コース

研究分野 農業環境工学, 農業エネルギー工学, 農業機械学
キーワード トラクタ, 農用タイヤ, ラジアルタイヤ, 推進力, ころがり抵抗, 接地荷重, 上昇抵抗力, 仮想ヒッチ点, 荷重転移, 耕耘機械

研究紹介

トラクタの走行装置の性能向上に関する研究分野では,まず車輪の推進性能向上のために車輪の運動解析を行ない,土-ラグ系での相互作用特性を定性的に明らかにしました。さらに,転がり抵抗を減少させうるための合理的な車輪ラグ形状に関する式を求め,実用設計理論式を解明しました。また,土-ラグ系の作用特性を実証するためのラグ3面用ならびに車軸用トランスデューサを開発し,それらを供試してモデル車輪で作用特性を実験的に検証しました。これらの成果からの新しい展開として,従来のトラクタ工学では考慮していなかった,車両の粘着土壌での走行時にラグに作用する上昇抵抗力の計測を可能としました。タイヤを供試した実験では,前方ラグ面と後方ラグ面に圧力センサ,外周ラグ面に小型3方向力測定装置を装着し,推進時と制動時に各面がどのような作用をしているかを明らかにしました。

スラリーインジェクタに作用する牽引抵抗を低減するために,インジェクタユニットを試作供試し,平板ディスクの直径と厚さ,ならびに切削深さを変えて実験を行ないました。その結果,スラリーインジェクタ使用時のディスクに作用する牽引抵抗を減少するためには,厚さが薄く,直径が大きいディスクが有効であることを明らかにしました。

タイヤ試験装置の全景
ディスク刃縁部測定装置のコンピュータによる設計
ディスク試験装置

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 農用車両走行装置のけん引・制動特性の解析
  • 農用タイヤラスの設計理論解明
  • 壌踏圧現象の解明と発生低減のための走行装置に関する研究
  • 家畜ふん尿の土壌還元技術に関する研究
  • バイオディーゼル燃料生産のための熱帯地方でのエネルギー作物生産に関する研究
関連産業分野 農業機械, タイヤ製造, バイオマス利用
所属学会 農業食料工学会, International Society for Terrain-Vehicle Systems, American Society of Agricultural and Biological Engineers, 日本農作業学会, 農業施設学会, The Asian Association for Agricultural Engineering
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学位 農学博士
資格 中型自動車運転免許, 大型特殊自動車運転免許, けん引免許, クレーン運転業務, 玉掛け
自己紹介

福岡市出身です。これまでの研究は土と農用トラクタや耕耘機械との間の現象を解明するテラメカニクスの分野です。その他に液体バイオマスを畑に散布する技術や非食用種子からのバイオディーゼル燃料の生産やに関する研究を行っています。趣味は旅行やソルトウォーターフィッシングです。

居室のある建物総合研究棟Ⅰ号館
部屋番号N2302-2
メールアドレス tksmt atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 農用車両のけん引・制動時の接地荷重反力変動の解析
  • 農用タイヤラグの設計理論解明
  • スラリーインジェクタによる家畜ふん尿の土壌還元技術に関する研究
  • スラリーインジェクタディスクの抵抗低減に関する研究
  • 熱帯非食用作物によるバイオディーゼル燃料生産関する研究

メッセージ

現在の農業ではトラクタは不可欠ですが,燃料である軽油は化石燃料由来であるため二酸化炭素の発生源となります。これを減らすためにはバイオディーゼル燃料が有効であると考えられます。特に熱帯地方での非食用エネルギー作物からの燃料生産について研究しています。

トラクタの大型化が進んでいますが,効率よくトラクタを使用するためには土と機械との関係を明らかにしたうえで,トラクタの性能を十分に引き出す高性能タイヤが必要となります。そのための様々な使用条件でのタイヤの性能評価やタイヤラグの設計を行っています。

持続型農業での肥料成分リサイクルの一環としてバイオガス回収後の家畜ふん尿消化液を畑や草地に還元するためのスラリーインジェクタのけん引特性の解明を行っています。消化液の肥料成分の有効利用が見込めます。