堀内 雅之

助教

Noriyuki Horiuchi

研究テーマ

動物の病気を診断し、その成り立ちを解明する

所属・担当

グローバルアグロメディシン研究センター/獣医学研究部門

研究域獣医学研究部門/基礎獣医学分野/形態学系

動物医療センター/診断検査科

学部(主な担当ユニット)

獣医学ユニット

研究分野 獣医病理学, 外科病理学, 実験病理学, 感染症, 遺伝病
キーワード 病理診断, 生検診断, 感染症と免疫, 遺伝病, 牛, 馬, 犬, 猫, 鶏, ハリネズミ

研究紹介

 動物はなぜ病気になるのでしょうか?病気は複数の要因が複雑に絡み合って成立します。私の研究は、実際に病気なってしまった動物達の体を、肉眼検査や顕微鏡による検査によって徹底的に調べ、その成り立ちを解明することです。同じような病気であっても、じっくりと観察してみると個体ごとに異なる変化が起きていることが分かります。それら個体ごとに異なる変化、共通する変化を精査することで、病気の本質をとらえることができます。
なぜ病気の本質をとらえる必要があるのでしょうか。それは治療するためです。病気の本質が分かれば、対策を立てることができるかもしれませんが、原因がわからないと治療のしようがありませんね。
 病気の原因には、遺伝子の異常や病原体の感染など、顕微鏡では調べられないものもあります。そのような因子の存在が疑われた場合は、遺伝子の検査や病原体の分離など、多様な手段を用いてその原因を探ります。
 動物の病気のメカニズムには、人間の病気のメカニズムにも共通する部分があります。病気のメカニズムを解明し、動物だけでなく人の健康にも役に立つ研究をしたいと考えています。
 赴任以来、病理解剖症例の拡充を目指して活動してきました。その間は、症例解析に専念しており、実験的な解析はあまり行ってきませんでした。最近ようやく病理解剖症例が充足されつつあり、ちょっとだけ余裕が出てきたため、実験を開始しています。組織学的手法を用いた症例解析は今後も継続しますが、実験的な手法を用いてより能動的に、病気が起きるメカニズムの解明を行いたいと考えています。

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 希少症例の症例解析
  • 遺伝性の脂質輸送障害の遺伝的解析
  • 牛家族性歯肉異形成の解析
  • Lawsonia intracellurarisによる増殖性腸症の実験的病態解析
  • 人と動物のトリパノソーマ症の実験的病態解析
  • 犬乳腺腫瘍の予後に関連する組織学的因子の解明
関連産業分野 大動物臨床, 小動物臨床, 医薬品の安全性試験, 獣医組織学, 野生動物の疾病
所属学会 日本獣医学会, 日本獣医師会
学位 博士(獣医学)
資格 獣医師
自己紹介

埼玉県出身で、中高は千葉県で過ごしました。帯広畜産大学で学部・博士課程教育を受けている畜大OBです。博士号取得後、“うちで一緒に病理をやろう”という口説き文句に騙されて某検査機関に就職しましたが、与えられたのはウイルスの仕事でした。戸惑いながらも4年ほど勤務し、培養細胞やウイルスの取扱いにも習熟することができ、また、東京近郊のラーメンを同僚たちと食べ回るなど楽しく過ごすことができました。ハイレベルなラーメン達や、やりがいのある仕事に後ろ髪をひかれつつも本学に赴任し、今日に至っています。ラーメンやウイルスもいいけれど、やはり病理は楽しい。面白い、もっと知りたい。年齢の様に惑わずに診断したいと願う、40歳の教員です。

居室のある建物総合研究棟Ⅰ号館
メールアドレス horiuchi atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 病理組織学的手法を用いた症例解析
  • 感染症の実験病理学的解析
  • 遺伝病の解析

メッセージ

 学生時代、授業にあまり興味を持てませんでした。教科書は無味乾燥で面白くなく、本棚に綺麗飾ってありました。獣医になることは全く想像できず、このまま自分は何者にもなれないまま、碧雲寮の汚物として沈殿していくのだろうかと不安に思いながら、悶々と勉強以外のことをしておりました。
 状況が一変したのは、研究室に入ってからでした。それまでの勉強とは違い、実際の症例を徹底的に調べる経験を与えられ、心の底から面白いと思って取り組むことができました。そして月日は流れ、現在私は病理学に関わる仕事をしています。他の仕事をしていた時期もありましたが、その時でさえも、病理学教室で得られた経験は役に立ち、難しい局面も乗り切ることができたと感じています。
 何かに夢中になって、一生懸命取り組むことができるのは学生の特権です。皆さんが何か夢中になれることを見つけ、かけがえのない経験を得られることを願っています。病理学もとっても面白いですよ。