GNU Octaveの各種設定・カスタマイズ

GNU Octave 2.9/3.0の各種設定の変更,カスタマイズ方法についての覚え書きです。Winodws版に特有の話題も扱っています。

お知らせ:最新の情報は,新しく書き直したページをご覧ください。

全般の設定

どのように設定を変更するのか

以下の2つの方法があります。

Octaveは,設定の変更やカスタマイズも,キーボードからコマンドを打ち込むことで行います。このような変更は一時的なものであり,Octaveを終了すると消えてしまいます。そこでOctaveでは,起動時に特定のファイルを読み込み,その内容をコマンドとして自動実行するようになっています。そのファイルに,毎回実行する設定を書き込んでおけばよいのです。このファイルはスタートアップファイルと呼ばれています。

スタートアップファイルは何という名前でどこに置くのか

スタートアップファイルはいくつか存在しますが,ファイル名,配置場所,読み込む順番が決まっています。

  1. インストールディレクトリ/share/octave/site/m/startup/octaverc
  2. インストールディレクトリ/share/octave/バージョン/m/startup/octaverc
  3. ~/.octaverc
  4. 起動時のディレクトリ/.octaverc

いずれも拡張子のないファイルです。通常は,~/.octavercというファイルを利用すればよいと思います(ない場合は作成してください)。なお,Windowsをお使いの方は,次節「Octave for Windowsの話題」も参照してください。

設定変更のコマンドにはどのようなものがあるか

Octaveには,以下の仕組みが用意されています。

組み込み関数に引数を与えることにより,Octaveの挙動を変更することが出来ます(不適切な値を与えると,当然ながら正常に動作しなくなります)。 これらのコマンドと組み込み関数に関しては,Octave付属のマニュアルを参照してください。

Octave for Windowsの話題

ターミナルエミュレータを利用する際の問題

Octave for Windows 2.9のパッケージには,`Console’(高機能なコンソールエミュレータ)が含まれており,インストール時に選択することができます。 そのほか,上級ユーザによってはckwなどを利用することもあるでしょう。 ところが,各種コンソールエミュレータ上でOctaveのlsコマンドを利用すると,それ以降画面に計算結果が表示されなくなります。 この問題は,標準のcmd.exeでは発生しません。

この問題は,インストールしたディレクトリ以下の share\octave\2.9.16\m\miscellaneous 以下にある ls.m の61行目を以下のように書き換えることで解決します。

(変更前) puts (output);
(変更後) system (cmd);

この変更を行うと,Consoleでlsコマンドを使用しても問題が発生しなくなります(でも,このソフトには日本語サポートがないので,lsの画面出力はおかしくなります)。

高機能ターミナルエミュレータ ckw を利用する

Octave for Windowsには`Console'なるターミナルエミュレータが付属します。 これは英語圏で開発されたため,日本語を含む表示が乱れます。 Kazuo Ishii氏作のcwkは,軽くて扱いやすいターミナルエミュレータです。 すでに開発・公開が終了していますが,ソースはGPL2で公開されているため,個人で再配布されている方がいます。 たとえば,以下のサイトから入手することができます。

上記の改造版には,便利な機能が追加されているのでお勧めです。以降は,この改造版を利用する例を示します。

ckw改造版のバイナリを適当なフォルダに展開したあと,新たにショートカットを作成します。そのショートカットのリンク先として,以下の内容を入力します(表示上は改行してありますが,実際にはすべてを1行に記述します)。

"ckw.exeのフルパス"
  -cd "起動時のディレクトリ名"
  -x "Octaveのインストール先\bin\octave.exe"
たとえば,以下のように入力します(長いですが,実際には1行で入力します)。この例は,xyzなるユーザの「マイドキュメント」以下にあるoctaveフォルダを起動ディレクトリとします。実際には,いずれも各自の設定に合ったものを入力してください。
"c:\Program Files\ckw\ckw.exe"
  -cd "c:\Documents and Settings\xyz\My Documents\octave"
  -x "c:\Program Files\Octave\bin\octave.exe"

このショートカットを利用する場合,起動時の作業ディレクトリにスタートアップファイルをおくことができます。

注意
ckwは,cmd.exeを裏で(ウインドウを非表示の状態で)動かし,その出力結果を表のウインドウに表示しています。 ところが,たまに裏のウインドウが表示されてしまうことがあります。 その場合は,気にしないで使うか,再度開き直すしか解決策はありません。

© 2005-2007 MASUDA, Yutaka
s15274{at}st.obihiro.ac.jp