生物リズム学概論 

科目序論


生物リズムの意義は、この問題の最も熱狂的な研究者が期待し続けてきたよりも、はるかに超えたものとなるだろう。それは、生物時計が物質の無機的機能と生物学的機能との間の明確な絆を構成するからである。したがって、生物リズムの本性を理解することは、生命自体の創生をより深く理解することにつながる。
(JT Fraser, The Genesis and Evolution of Time,1982)
(自然界における5つの時間、道家達将・山崎正勝監訳を改変)

本科目の基本的目的

    @環境適応における概日リズムの普遍性と重要性を理解する。
    • シアノバクテリアから人間まで
    • 行動・生理から発生・生態、種の進化まで

    A本当の生態系保護とは何かを考える。

    • なぜ【生物リズム学で】なのか:生命と生命の繋がりに対する深い洞察
    • ひとのリズムライフを守ること(どのような生態系を築くのか?)
    • 生命リズムは環境との共鳴(調和、ハーモニー)
        個々の動植物の「しあわせ」

生命サイクルと概日リズム

    生命サイクルでなければ生命たりえないが、概日リズム制御がなければ生き残れない(自然淘汰される)。

    @骨格リズムとしての生命サイクルと代謝テンポリズム

    • 【生命における最高次の動的秩序】=【生命秩序】としての生命サイクル(不可逆リズム)
    • 代謝テンポリズム(可逆リズム)の統合としての生命サイクル
    • 生命サイクルを支える代謝テンポリズム
    • 自然淘汰と環境適応

    A環境適応リズムとしての概日リズム

    • 生命サイクルのタイミング決定
    • 代謝テンポリズム活性の時間的・季節的調節
    • 時間感覚(太陽コンバス・星座コンパス)
    • 同所的種形成(ショウジョウバエの求愛歌)

生物リズム学の社会的意義

    @基礎科学の一分野としての社会的貢献
    • 新しい知識の創造と時代の世界観・文化の改変 
      • 時代の流れに乗るのか、新しい時代を創るのか?
      • 自己満足、それとも踊らされたピエロになっていないか?
    • アンチ還元論的世界としての生物リズム学 
      • 時間的断面の切断では、生命のダイナミズムとプロセスは捉えられない。
      • 現代社会の還元論的文化と【人間の幸福】:アンチ還元論的文化の深化と普及だけでも有意義
    • 社会的無用を守っていくことの「効用」
      • 社会的余裕の育成、社会の包容力の育成
    • 【社会的有用性】の危険性
        誰の役に立っているのか?

    A生物リズム学の社会的応用

    • 医学・健康科学・薬学的応用
    • スポーツ科学・教育学的応用
    • 農学的・環境科学的応用
    • リズムライフのすすめ