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樹木の耐寒性の研究

冬のシラカンバ並木(畜大)
帯広畜産大学のキャンパスでは、冬に気温が-20℃を下回ることがありますが、キャンパス内の樹木は春になれば葉を広げ、再び成長を始めます。樹木の地上部は、厳冬期にも雪に覆われることなく、直接外気温にさらされるため、このことは、大学キャンパスで見られる樹木の細胞が-20℃以下の温度でも生存できることを示しています。このような低い温度で生存を続けることができる細胞を持つ高等植物は、寒冷な環境で生育する樹木の他にありません。しかし、樹木の細胞がなぜ他の植物に比べて低い温度でも生存できるのかについては、十分に理解されていません。私たちの研究室では、樹木が冬にどのように凍結環境を生き抜いているのか、さらに、春にどのように成長を再開するのかについて研究を行っています。この研究は、植物の低温環境への適応についての基礎的な知見をもたらすだけでなく、動植物細胞の凍結保存など細胞を低温で生きたまま保存する技術への応用につながる可能性も持っています。


ジャガイモの耐霜性の研究

耐霜性ジャガイモ野生種の試験管培養
九州のような温暖な地域では、ジャガイモの2期作が行われます。このような地域では、春作の出芽直後や秋作の収穫直前にジャガイモが降霜を受けることがあります。一般に食用に用いられる栽培種のジャガイモ(Solanum tuberosum)は凍結に弱く、降霜は植物体の地上部に甚大な傷害をもたらします。一方で、食用ジャガイモと同じSolanum属のジャガイモの野生種の中には、降霜に強い耐霜性を持つものも存在します。霜に弱い食用ジャガイモ種と耐霜性ジャガイモ野生種を比較することで、耐霜性の違いが生まれる理由を明らかにしようとしています。北海道はジャガイモの国内生産の7割を占める生産拠点です。霜害の影響はあまり大きくありませんが、地域の主要作物の国内の問題に取り組んでいます。


醸造用ブドウの耐寒性の研究

正常なブドウの冬芽(左)と
凍害が発生した冬芽(右)の断面
十勝地方ではワイン生産用のブドウの栽培が行われています。しかし、最低温度が-20℃を下回る冬の厳しい寒さでしばしばブドウの木に凍害が発生します。ブドウの耐寒性(寒さに耐える能力)は品種によって異なりますが、私たちの研究室では美味しいワインの原料になるものの、残念ながら耐寒性が低く十勝地方での栽培が難しい品種を用いて凍害の発生機構を調べています。凍害がどのように起こるのかを明らかにすることで、将来的に凍害対策や耐寒性品種の育成につながっていくと考えています。
関連ホームページ:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所