開講科目 学部

哲学(後期開講)

授業概要

 科学によって証明も反証もできなくとも、人間にとって意味のある問いは少なくない。たとえば私たちは、「自分て誰だろう」「何のために生きているのか」「生きる価値があるのか」「どう行動したらいいのか」「愛するってどういうことだろう」「自然て何だろう」「世界はいつからあるのだろう」「人間は死んだらどうなるのだろう」、などという疑問を感じることがないだろうか。
 こうした問いは数多いが、そのうちいくつかを、主に西欧の哲学史(一部東洋の思索を含む)から精選して話したい。一定の知識も提供するが、それを通じて受講生自身が自ら「哲学する」(philosophieren)ようになってほしいと期待する。

授業計画

  1. 自然を支配するものは何か(ギリシャの自然哲学)
  2. 生きることとよく生きること(ギリシャの倫理学)
  3. エピクロス・ストア派とインドの思索(古代人の知恵)
  4. 自然に目的はあるか(アリストテレスと近代の自然観)
  5. 愛は奪うか(ヨーロッパの知恵)
  6. 博愛について(〃)
  7. 愛の詩を読む(世界の詩歌)
  8. 義務とは何か(カントの倫理学)
  9. 義務の対立について(現代の倫理学説)
  10. 自己とは誰か(マルクス・フロムの疎外論)
  11. 実存と死について(ハイデガーの実存哲学)
  12. 実存と自由について(サルトルの実存哲学)

キーワード

自然、詭弁、(よく)生きること、自然の目的、愛、博愛、義務、義務の衝突、疎外、自己、存在、自由;哲学(philo-sopia)、倫理学、論理学、自然学、形而上学(meta-physica)、ギリシャ、ストア派、エピクロス派、仏教、カント、実存哲学(実存主義)

参考図書

杉田聡『カント哲学と現代――疎外・啓蒙・正義・環境・ジェンダー』、H.J.ペイトン『定言命法』。
 何より、哲学の原典を読んでほしい。プラトン『ソクラテスの弁明』『クリトーン』、アリストテレス『形而上学』他、パスカル『パンセ(思索)』「愛の情念について」、カント『道徳形而上学の基礎づけ』『実践理性批判』『判断力批判』、マルクス『経済学・哲学草稿』、ハイデガー『存在と時間』、サルトル『存在と無』『実存主義とは何か』、フロム『正気の社会』など。