取組の組織性

1.取組の意義・価値を共有するための工夫

 本学では教員は研究分野で組織される講座に所属し,学生は教育分野で組織されるユニットに所属するように研究組織と教育組織を分離することで,それぞれの組織が必要に応じて柔軟に改組変更できるようにしている。研究組織と教育組織をつなぎ,教育課程の編成や教育の実施の責任を担うために「大学教育センター」が設置され,本取組についてもセンターが運営上の全責任を負っている。

 全学農畜産実習に参加する教員はすべて大学教育センターが任命し,組織している。実習のメニューを直接運営する実習協力教員は,実習内容を提供する各ユニットから選出される。各クラスを担任して学生とともに実習に参加する学生支援教員は畜産学部の教育を担当する全教員の中から交代で選出される。こうした制度によって多くの教員が実習に参加することが,取組の意義や価値の共有の基盤となっている。

2.取組への教職員や学生の関与

 平成14年より本取組が開始され,本学入学定員250名のうち畜産科学科に所属する210名が全学農畜産実習に参加することになった。平成17年からは獣医学科40名も実習に参加して,学部に入学する学生の全員が本取組に関与するようになっている。

 教員の関与では,平成18年度までに学生支援教員として実習に参加した教員の人数は78人,実習協力教員として参加した教員の数は26人に達し,畜産学部の教員全体から 見た関与率は79%を数える。このことは,本取組が全学的な参加と関与によって実施されていることを示している。

3.学内の支援体制,評価体制

 大学教育センターは,教育課程の構成や実施の権限だけでなく,教育予算の執行権も持っている。全学農畜産実習には,平成17年度は授業運営予算の総額約1億200万円(通算約150科目分)のうち927万円が配分され,本取組が全学の教育の中で特別に位置づけられていることがわかる。

 教育の評価については,大学教育センターに「教育改善部」が設置されている。教育改善部は学期ごとに「学生による授業評価」を実施しており,全学農畜産実習も含むすべての授業科目が学生による評価の対象となっている。