畜産衛生学専攻の本プログラム概要
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農畜産物の「食の安全」の現状は、大学・研究機関の対応が必ずしも十分ではなく、従来の研究室内のアカデミズムに固執した研究重視型の大学院教育からの脱却が急務です。
本専攻では、前期課程で獣医系と畜産系の関連分野を横断的に習得するため に、講義・実習・ディスカッションを組み合わせた「総合型授業」を、「農場から食卓まで」の各段階を順を追って修得する(4セメスター/年)。後期課程では国際社会の「食の安全確保」の視点に重点をおき、本専攻が中核となって推進している「21世紀COEプログラム」および「新興・再興感染症拠点形成プログラム」へ参画するとともに、インターンシップ演習として問題解決型の研究能力を育成します。また、国内外の一線級の研究者や実務指導者を招き、特別講義によって最新情報と諸問題への対応策を学びます。加えて、成果は専門学術誌への公表だけではなく、自ら教員と共同で企画・運営するワークショップを通して社会へ発信し、社会ニーズに対応した専門情報の伝達のノウハウを磨きます。後期課程においても専門分野に基盤を置きつつ、関連分野の科目履修は必修とし、常に総合的な視点の重要さを認識させます。前期課程は30単位、後期課程は20単位以上の履修が必須です。
4セメスター制
教育の効率を高めるために、2ヶ月間で1セメスターを終える1年間4セメスター制を導入し、乳肉牛を中心とした「農場から食卓まで」の集中的な講義・演習を行います。すなわち家畜の健康医科学と原虫病等の感染症学からなる家畜生産衛生、食肉乳を中心にした食品有害微生物学と食品衛生技術、一連のリスクを疫学と経済的な視点で理解する衛生経済学、そして家畜生産と食品加工が生む環境への負荷軽減と循環型技術を開発する環境衛生について、2ヶ月ずつ学んでゆきます。
| 講座等 | 授業科目 | 単位数 | 開講期・毎週授業時間数 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 必修 | 選択 | 前期 | 後期 | ||||
| 1期 | 2期 | 3期 | 4期 | ||||
| 動物医科学 | 家畜生産衛生学特論 | 2 | 4 | ||||
| 人畜共通原注病特論 | 2 | 4 | |||||
| 食品衛生学 | 食品衛生学特論 | 2 | 4 | ||||
| 衛生経済学特論 | 2 | 4 | |||||
| 病原微生物学特論 | 2 | 4 | |||||
| 環境衛生学 | 衛生動物学特論 | 2 | 4 | ||||
| 循環型畜産科学特論 | 2 | 4 | |||||
| 特別講義 | 2 | 4 | |||||
| プレゼンテーション演習 | 2 | 8 | |||||
| 畜産衛生学特別演習I | 2 | 8 | |||||
| 畜産衛生学特別演習II | 2 | 8 | |||||
| 畜産衛生学特別演習III | 2 | 8 | |||||
| インターンシップ演習 | 2 | ||||||
| 講義10単位以上、演習10単位(畜産衛生学特別講習はI II III の順に必修) 合計20単位以上を習得しなければならない。 |
|||||||
総合型授業(講義・実習の一体化)
完全な大学院教育の実質化を果たすために、前期課程では、専門分野に偏らない共通の講義と実習が一体化した「総合型授業」をおこない、動物由来食品の生産から消費までに関わる諸問題を広く考察できる教育体系を進展させます。
家畜生産衛生学特論(総合型授業例1)
―乳牛の健康医科学実習 ―
- 講義

家畜栄養・繁殖生理学
家畜生産獣医療学- 実習

乳牛の健康医科学実習- 畜産フィールド科学センターを利用した研修


乳牛の高度健康診断、疾病事例のケーススタディ- グループ発表及び討議

病原微生物学特論(総合型授業例2)
―食品微生物・食品衛生管理実習―
- 講義

食中毒概論
HACCP概論- 実習

食品衛生物学実習- 食品工場を利用した研修
- HACCPプラン作成
危害分析
| 講義 実習 (食中毒) |
実習
(食中毒) 討議 |
講義 研修(HACCP) 研修(プラン) |
研修 (危害分析) | 発表討議 |
ワークショップ企画運営
1年に2~3回開催する「畜産衛生に関する帯広ワークショップ」を教員と共同で企画運営し、国内外における実践的研究成果を、関係する分野の社会人を対象にニーズに応じたわかりやすい情報として公表し、議論することで、研究の深化だけにとどまらず、討論技術や社会性、倫理観を涵養し、当該研究の社会的位置付けを認識できるようにします。
畜産衛生に関する帯広ワークショップの活用
~現場・社会を見据えた研究の視点を育てるために~
- 1.研究成果の実社会への発信
- 学生と教員の共同企画・運営
- ニーズに応じたわかりやすい情報発信
- 実用的資料の提供
- 2.獣医畜産の指導的実務機関とのネットワーク拠点
- ネットワーク機関による専攻の教育研究への参加
- 連携機関との共同研究の奨励
- 3.研究テーマの展開への活用
- 実社会・現場に役立つための視点
- 研究テーマの社会における位置づけ

パネリスト講演

討論
海外でのインターシップ演習
後期課程では、国内外のインターンシップ演習を必修単位として実施します。欧米先進国及びアジア地域開発途上国と本専攻の国際共同研究を通した研究教育現場あるいは畜産生産現場における実情を体験することにより、グローバル化する畜産衛生学分野の理解を深め、実践的な研究開発能力の養成と国際性の修得をはかります。
海外インターンシップの具体例
