ようこそ門平研究室へ
Africa Veterinary Epidemiology Veterinary Communication

獣医疫学/Veterinary Epldemlology

畜産衛生プロフェッショナルの挑戦
  コミュニケーション能力向上のファーストステップ

Networking global agro-eco health projects
ポスターはこちら

 コミュニケーションには、1対1のミクロな対人関係から、社会全体が対象となるマクロな関係まで多様なレベルが存在しています。個々人のコミュニケーション能力は人格形成とともに育まれるものであり、後からそれを改善することは非常に困難である、あるいは経験を積めば自然と身につくものであると考えられてきました。しかし、そうしたパラダイムは今やコペルニクス的転回を迎えており、現在では、適切な過程を経ることによって、コミュニケーション能力を向上することは可能だと考えられています。
このような考え方は早くも医学の中に取り込まれ、医療の質改善に大いに貢献するものとなりました。例えば、問診で効果的に患者の訴えを聞き出し、採用した治療方針を患者にしっかりと守ってもらうために、そしてともにチーム医療を担う医療従事者と適切な関係を結ぶために、コミュニケーション能力を向上することは非常に有効です。ひいてはこれが治療成績を向上し、医療過誤や訴訟のリスクを減少することになります。また、これをマクロな視点に置き換えれば、地域住民の健康意識や医療に対する考え方を変容させるなど、予防的アプローチにもつながります。こうした医療におけるコミュニケーションの活用は、その多くが畜産衛生にも通ずるものです。飼い主あるいは畜主に動物の健康を守ってもらうにはどうすれば良いか。あるいは逆に、動物に由来する感染症への注意を喚起するにはどうすれば良いか。また、かわいがっていた動物を失うことによって、その飼い主に重度な悲嘆が生じることも問題視されていますが、そうした方たちとどう接するべきなのか。さらに近年では 、BSEや新型インフルエンザ対策におけるリスクコミュニケーションも大きな関心を集め、従来の科学の枠組みを超えた議論の必要性が示されています。
医療における社会的側面の重要性が認識されるようになり、コミュニケーションスキルの習得は、医学教育でも必須のものとなりました。それが一定の水準に達しない医学生は、共用試験の存在により進級が阻まれ、実際の患者を相手にした臨床教育を受けることが許されないような仕組みができています。今回のワークショップでは、そうした医学教育カリキュラムの中で行われている、コミュニケーショントレーニングについて学びます。二部構成の前半では、非言語的コミュニケーションの重要性を認識するための簡単なワークなどを実施し、後半では、畜産衛生領域に向けて改良したシナリオを用い、医学教育で広く採用されているロールプレーをみなさんに実体験していただきます。

木村 祐哉(獣医師)プロフィール

* 経歴

  • 2007 岩手大学農学部獣医学科(小動物外科学) 卒業
  • 2007 北海道大学大学院医学研究科 博士課程(医療システム学) 入学
  • 2008 北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(通称 CoSTEP) 選科生修了

* 業績

  • 2005.10 症例発表: シクロスポリンAにより寛解の得られた犬の特発性無菌性結節性皮下脂肪織炎の一例( 木村祐哉 ,小守忍,谷健二,荻野朋子,御領政信,原茂雄. 第7回メープル小動物臨床研究会)
  • 2008.04 学術雑誌(査読あり): The Effect of Electro-Acupuncture Stimulation on Rhythm of Autonomic Nervous System in Dogs( Yuuya KIMURA ,Shigeo HARA. J Vet Med Sci, Vol70(4): 349-352)
  • 2008.09 ポスター発表: 「ペットロス症候群」という表現の与える印象( 木村祐哉 . 平成20年度日本小動物獣医学会(北海道))
  • 2009.01 学会発表: ペット喪失直後に生じる悲嘆反応の程度と頻度〜疫学的研究を目指した予備調査より〜( 木村祐哉 ,川畑秀伸,前沢政次. 平成20年度日本獣医師会学会年次大会)
  • 2009.05 学術雑誌(査読あり): ペットロスに伴う悲嘆反応とその支援のあり方( 木村祐哉 . 心身医, vol49(5): 357-362)
  • 2009.05 学術雑誌(審査あり): ピア・ロールプレイによる獣医学生の診療コミュニケーション実習( 木村祐哉 . 北海道獣医師会雑誌, Vol53(5): 10-13)

    報告はこちら
 アフリカ  獣医疫学  獣医コミュニケーション  プロフィール  研究室メンバー  お問い合わせ
 Copyrighted by Kadohira's laboratory, All rights reserved, 2005