帯広畜産大学

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畜産国際協力ユニットの海外実習報告会

畜産国際協力ユニットは,畜産科学の専門知識を持ち,かつ国際貢献ができる人材の育成を目的として,今年度よりカリキュラムを開始しました.
国際貢献の対象も開発途上国に限らず,広く国際社会で活躍できる農業技術者の育成を目指しています.

現在のカリキュラムでは,畜産国際協力ユニット所属学生は,畜産科学科の他ユニットに所属した上で,本ユニットの教育も受けることになります.講義は3年生前期より開始され,語学やプレゼンテーションの訓練を十分に積んだ後,海外実習に臨みます.

 10月19日午後4時30分から,講義棟22番講義室において,去る8月19日から9月2日の15日間にわたって,タイで実施された展開教育科目「海外実習」の報告会が行われました。この実習は,平成17年度採択の現代的教育ニーズ取組支援プログラム「国際貢献を担う人材育成のための連携教育」の事業の一つで,ユニット所属学生9人が質疑応答を入れて1人15分の持ち時間を,それぞれのテーマに基づきパワーポイントを用いて報告したものです。

 9人の学生のうち,3人が英語による報告を行い,前期履修科目の「国際協力ディベート論」の成果を発揮していました。出席した,教職員,学生から活発な質問等が寄せられ,和やかな雰囲気の中にも,学生たちは真剣に受け答えしていました。

海外実習中は,朝は早いときでAM5時から活動開始し,夜の帰りは遅くてPM9時ごろになったそうです.実習中に日誌をウェブ上にアップロードしており,大変好評だったとのことです.

現地では,食料現場,環境に関わる分野について実習をおこない,本日の報告会では,各自の専門にかかる分野について報告をおこないました.

実習に参加した学生は9名で全て女性.男性陣ももっと国際協力に目を向けるべきかもしれません.

報告はタイの現状からその問題点を見出し,考えられる対策を提示するという流れで,非常に簡潔にまとめられており,聞きやすい内容でした.
問題点や対策は実習を元に考えられたもので現実感があり,また先進国で生活する者の視点からの鋭い指摘がなされていたと思います.

発表態度についても実に堂々としており,英語での報告も流暢で,時間をかけて練習をした様子が伺えました.
いずれの報告にたいしても質疑応答が飛び交い,それだけ内容の濃い報告であったと言えます.

環境問題や疾病問題で対策として「教育」の重要性を挙げた報告者が多く,先進国の役割として,意識の改善や技術提供などが求められていると感じました.

また,「エコツーリズム」についての報告では,タイでの事例を参考に日本でのエコツーリズムを盛んにしていきたいとのコメントがあり,国際協力は決して相手国に対する一方的な援助ではなく,それによって提供国が得られるものもあるのだと感じました.

タイの酪農については,その歴史が浅く牛乳を消費する習慣がないため消費量が伸びず余乳問題が発生していること,技術水準の低さによる品質の問題や育種など技術的な問題について指摘がなされ,その対策について議論がなされました.

聴講者からは「牛乳を消費する習慣がない国で酪農振興を図ることに意義があるのか」といった指摘もなされ,今後技術協力をおこなうにあたり充分に検討されるべき問いであるように思います.

報告内容の素晴らしさは,教育の成果のみならず,海外実習を終えた自信の表れではないかと思います.今後も国際貢献に必要とされる人材となるべく努力を重ねていってください.

私も負けてられませんね.

(報告:食料資源ビジネスユニット3年 梅木 亮(一部加筆修正))

 

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