帯広畜産大学

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第16回のヒューマンネット十勝が実施されました

第16回ヒューマンネット十勝が,平成18年1月24日(火)14:00から本学大講義室を会場に約50名の関係者が参加し開催されました。開催にあたり帯広畜産大学 鈴木直義学長から「帯広畜産大学を活用していただき,十勝のネットワークの輪を力強く広げてまいりたいと願うものであります。」との挨拶があり,引き続き研究者&シーズの紹介が行われました。

 

  畜産科学科環境総合科学講座 仲島義貴講

畜産科学科環境総合科学講座 仲島義貴講師から「天敵を用いた環境にやさしい害虫防除技術の開発」と題して,天敵を用いた害虫防除(生物的防除)の利点(環境負荷の軽減,農作物や人体に対する安全性)や問題点(利用可能時期の限定,効果の不安定性)の説明がありました。また,これらの問題を解決するための研究例として,冬期施設栽培下でも利用可能な天敵昆虫の探索や利用試験,および天敵を誘引する物質の利用による生物的防除効果の改善技術に関する研究紹介がされました。

 畜産科学科食料生産科学講座 三好俊三教授から「ダチョウ産業の発展を願って」と題して,ダチョウは低カロリー・低コレステロールの赤肉や高品質の革を効率よく生産する家畜(家禽)であり,我が国が抱えている畜産業での課題を克服出来る可能性のある家禽であることの説明がありました。家畜に与える穀物は輸入物に依存しているが,ダチョウの主食は草であり,どんな草でも食べて育つことや,糞尿による畜産公害が問題視されるなかダチョウの糞尿はハエが殆ど寄りつかないほど臭いがなく飼料が完全に消化されていること,ダチョウの成長は早く孵化時の体重が約900gから1年で約100kgとなり高い肉の生産性があることが紹介されました。

 大動物特殊疾病研究センター 石井三都夫助教授から「重輓馬(じゅうばんば)の歴史と現状」と題して,馬の歴史は,紀元前3500年ごろのユーラシア大陸において家畜化が始まり,主に肉・乳用として用いられその後使役馬として利用,紀元前500年ごろ乗用としての文化が始まり戦争の道具として使用され,日本では5~6世紀に大陸から馬文化が伝わったとされている。北海道の重輓馬の歴史は,先住民族に馬産の歴史はなく15世紀に和人が持ち込んだ南部和種(東北地方)が起源とされ,開拓時代に使役や農耕を目的にトロッター(アメリカ)やペルシュロン(フランス)などを導入し改良されてきた。現在,日本における重輓馬生産頭数割合は十勝で全体の27%で釧路・根室を合わせると62%を占める。また,北海道は世界的にも珍しい重輓馬の特産地であることから,重輓馬の生産技術を北海道(十勝)が世界に向けて発信していかなければならないことが紹介されました。

 畜産フィールド科学センター 木田克弥助教授から「乳牛の健康と生産の獣医学~代謝プロファイルテスト」と題して,畜産フィールド科学センターで飼育されているミルキーレーク号を例として,分娩前後の体重変動を基に高泌乳の仕組みが説明され,また別の統計から乳量と繁殖成績の推移,第四胃変位による死亡・廃用率の推移が紹介され、脆弱な土台(牛の健康)の上に成り立っている今日の酪農にはさまざまな課題があること,人が人間ドックを受けて健康管理を行うように,牛も代謝プロファイルテスト(MPT)を行い健康管理をする必要性が提言されました。

 

 大学施設見学ミニツアーでは,改修工事を進めている総合研究棟I 号館を見学しました。研究室の壁などはガラスを用いることにより部屋の中の状況が分かるようにしたことや,教職員や学生などが交流や休息の出来る空間としてコミュニケーション・ラウンジを設けたことの説明がありました。続いて附属図書館を見学し,図書館職員から一般の方も気楽に利用していただきたいことの説明がありました。

 場所を大学生協に移し,帯広畜産大学 長澤秀行理事の挨拶のあと交流会が行われました。会場には,都市エリア産学官連携促進事業を紹介するパネルが並べられ,研究が進められている十勝ブランドチーズ,そばスプラウト,長いも団子,長いもジュースのほか,研究者&シーズで紹介されたダチョウの肉や卵の料理も並べられ,参加者は試食をしながら新事業・新産業の振興について有意義な情報交換を行いました。昨年7月に就任した帯広財務事務所 仁木精一所長の一本締めで交流会を終了しました。

 

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