帯広畜産大学

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株式会社満寿屋商店との共同研究成果発表を開催

 3月1日(木)帯広畜産大学大会議室において、帯広市を中心として十勝産小麦にこだわったパン製品を製造・販売している株式会社満寿屋商店との共同研究で開発した「満白(ましろ)食パン」(白い食パン)及び「ファーマーズブロート」(ライ麦パン)の記者発表を行いました。
 この共同研究は、十勝産小麦を原料としたパンの高品質化およびその製パンに関するメカニズムを解明することを目的として、平成25年より生命・食料科学研究部門の山内宏昭教授と株式会社満寿屋商店(杉山雅則社長)で進めてきました。
 「満白(ましろ)食パン」は、食品科学専攻修士課程2年の寺山采花(あやか)さんと地域連携推進センター技術職員の相内由紀子さんが基礎研究を担当し、満寿屋商店とかち木野工場長の岡田昌樹さんが商品開発と実際のパン製造を行いました。この食パンは、噛む力の弱い高齢者や子供にも食べやすい、また、サンドイッチを作る時にパン耳を取る必要が無いホワイト食パンを作ろうということから研究が始まりました。ふんわり、しっとり、口どけを良くするために、製パン法として満寿屋商店と共同で特許出願した「炊き種製法」を採用し、低温で長時間じっくりと焼き上げることで安定した白い焼き色にすることに成功しました。炊き種製法を採用したことで、柔らか過ぎて焼成後にパンがしぼんでしまうという問題は、道内で唯一満寿屋商店にある「真空冷却機」を使用することで解決し、生で食べて美味しい食パンが完成しました。
 「ファーマーズブロート」は、山内教授らが発酵種を開発し、岡田工場長が商品開発を行いました。同教授らは、寿司の食中毒は発生が少ないことから、寿司に用いる抗菌成分のわさびと醸造酢を加えることで雑菌の繁殖を抑えられると仮定し、わさび種を作りました。実験の結果、この発酵種では、大腸菌群が死滅、抑制され、乳酸菌の増殖が促進されることが実証されました。小麦由来の微生物によって発酵させて製造するルヴァン種は、菌相が安定しないデメリットがあり、同じ品質の生地種の製造には熟練を要し、製造に7日程度かかります。一方、わさび種の製造は4日で出来、時間の短縮と作業の簡略化も可能になりました。さらに、岡田工場長が、生地のガス保持性が良くなるというわさび種の特性を生かし、従来の製法では膨らみづらい「ライ麦パン」に採用することで、ボリュームがありソフトな食感の「ファーマーズブロート」を開発しました 。
 両商品は、3月2日より満寿屋麦音店にて、「満白(ましろ)食パン」1斤270円、「満白(ましろ)フルーツサンド」260円、「ファーマーズブロート」ハーフサイズ750円、ファーマーズブロートを使用した「ローストビーフのオープンサンド」398円(いずれも税込)で販売が開始されました。


 天方取締役(満寿屋商店)、杉山会長(同)
岡田工場長(同)、 寺山さん(帯畜大)
相内さん(同)、 小田地域連携推進センター長(同)
山内教授(同)(左から)

  研究内容を発表する寺山さん、相内さん(左から)






 

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