帯広畜産大学

帯広畜産大学の紹介

平成27年度入学式

 第67回畜産学部、第49回大学院並びに第56回別科草地畜産専修の入学式が、4月10日(金)午前10時から講堂において、関係者の列席のもとに挙行されました。

  入学式では、畜産学部265名(編入学生10名を含む。)大学院畜産学研究科60名、別科草地専修17名の計342名の入学者全員の呼名が行われ、入学が許可されました。

 次いで長澤学長から告辞が述べられ、入学者を代表して共同獣医学課程の丸山 理沙子さんから「学業に励み、学生の本文を尽くすことを誓います。」と宣誓が行われました。
  その後、ご来賓の同窓会会長および役職員の紹介があり、マンドリンサークルによる帯広畜産大学逍遥歌の流れるなか、式が終了しました。

 

 以下に長澤学長の告示を紹介いたします。

   告 辞

 本日ここに、ご来賓、ご家族、教職員のほか、関係各位のご臨席を頂き、平成27年度の入学式を挙行できますことは、本学にとりまして大きな喜びです。本学に入学された342名の新入生の皆さん、誠におめでとうございます。  皆さんが、これまで努力と研鑽を重ね、本学に入学するという目標を達成されたことに対して、心から敬意を表します。また、その志を支えてくださった、保護者、ご家族並びに関係者の方々に対し、心よりお慶び申し上げます。


 地元では「畜大」と呼ばれている本学の西には日高山脈、北には大雪山系があり、それらの山々からのすそ野は、十勝川に沿って南へ広がり、太平洋沿岸に至る十勝平野を形成しています。この雄大な自然環境は、北海道の中でも特に素晴らしく、初めて訪れる人たちに多くの感動を与えますが、この自然環境と大陸的な気候は、十勝の基幹産業である畜産、酪農、畑作にも大きく寄与すると同時に、本学の教育研究を進める上で、最大のメリットとなっています。


 本学の前身である帯広高等獣医学校は、昭和16年に、地域の多大な支援を得て創立され、第一回入学式には、全国各地から132名の新入生を迎えて挙行されました。その後、昭和24年に、国立学校設置法に基づき新制大学として、帯広畜産大学畜産学部が設置され、平成16年には、国立大学の法人化という大きな教育改革により、国立大学法人帯広畜産大学となり、現在に至っています。この間、昭和35年には、地域農業の中核的リーダーを養成することを目的とした別科(草地畜産専修)が設置されています。また、昭和42年には、獣医・農畜産分野における高度専門職業人養成を目的として、大学院畜産学研究科修士課程が設置され、平成16年には、「食の安全確保に関わる人材育成」を目的として、大学院修士課程に畜産衛生学専攻が新設され、平成18年には、我が国で唯一、博士(畜産衛生学)の学位を授与する大学院博士課程が設置されました。


 創立後、これまで74年の間に、社会情勢や教育行政など大学を取り巻く環境は大きく変化してきました。特に最近は、大学のガバナンス改革、学長のリーダーシップ強化、コンプライアンス重視など、大学改革の真っ只中にあります。
 社会環境の変化に呼応し、学内も大きく様変わりしてきました。仮校舎から始まった本学の教育研究に関わる施設・設備の整備が飛躍的に進み、教育研究組織も小講座制から研究部門制に変わり、教育カリキュラムや成績評価も従来から大きく変わりました。また、昭和25年に初めて3名の女子学生を受け入れた本学は、本日の新入生342名中、女子学生は179名(52%)となり、畜大生のイメージも変わりつつあります。


 しかし、創立以来の本学の強み・特色に揺るぎはありません。日本の食料生産の中心地として、「生産から消費まで」一貫した環境が揃う十勝に位置する本学は、生命・食料・環境をテーマに、農学、畜産科学、獣医学に関する教育研究を推進する、我が国唯一の国立単科大学です。農学関連領域は生活基盤であり、健康基盤であることから、本学のミッションは、「知の創造と実践によって実学の学風を発展させ、『食を支え、くらしを守る』人材の育成を通じて、地域および国際社会に貢献すること」としています。


 また、本学の人材育成目標は、農と食の大切さ、動植物の命の尊さを心得た素養を基礎として、いわゆるFarm to Tableの幅広い領域を学際的視点で捉える能力と、あらゆる現場に適応できる知識・実践力を有するとともに、国際的視野を備えた本学独自のグローバル人材を育成することです。つまり、本学は「学際」「実学」「国際」の3つのキーワードを備えた教育プログラムによる「畜大型グローバル人材の育成」を目指しています。


 一つ目のキーワードである「学際」とは学術分野の融合領域を意味します。一つの専門領域に特化するのではなく、「学際」の観点を加味した教育研究を進めることにより、グローバルな視点で物事を捉えることのできる人材の育成が可能になります。複雑化した社会において想定外の出来事が起こり得る今日、困難な課題に適切な対応ができる、広い視野を持った人材の育成は、現代社会における喫緊の課題です。


 次に、「実学」とは、実証性に裏付けられ、実際に生活の役に立つ学問を意味します。机上の学問ではなく、農業者、企業あるいは社会の実情を的確に把握し、課題解決に向けて、自ら手を動かして知識と技術を学ぶことが重要です。大学周辺の広大な十勝平野には、「実学」を学ぶフィールドが豊富に存在しています。大学の内外で、自ら汗して「実学」を学んでください。


 3つ目のキーワードは「国際」です。グローバル化社会において、人と食料が世界中を行き来し、世界の国々との時間的距離は縮まりました。これに伴い、「安全と安心」の基準も、国際水準が求められるようになりました。「One World, One Health」の視点を持つことのできる「食を支え、くらしを守る人材」を目指してください。


 これからの大学生活において、「学際」「実学」「国際」をキーワードとする「畜大型グローバル人材の育成」が始まります。学びあいのコミュニティは、大学の内外に存在しています。積極的に情報を収集し、労苦を惜しまず、貪欲に知識・技術を吸収してください。


 最後に、皆さんが、それぞれの目標に向かって、志を高く持ち、悔いのない学生生活を過ごし、生命・食料・環境分野の専門知識、社会に通用する教養、社会情勢の変化や諸課題に対応可能な応用力やコミュニケーション能力を身につけ、人間的に大きく成長されることを祈念し、告辞といたします。

                                     平成27年4月10日
                                     国立大学法人帯広畜産大学長
                                                  長澤秀行

 

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