背景 - 環境保全型農業をめざして -

 家畜消化管に由来するメタン放出は全発生源の15%を占め、地球温暖化との関連から削減が求められている。また家畜糞尿からは二酸化炭素及びメタンの温室効果ガスの他に揮散するアンモニア、硫化水素等の有害ガスが酸性雨の一因を成し、全世界的な地球環境問題になっている。畜産業の持続可能な発展は環境保全の面からこれら環境有害ガスの制御と利用によって可能になるものと考えられる。

 家畜消化管に由来するメタンは可燃ガスとして回収することはできないが、家畜排泄物から生じるメタンガスを効果的に補足することによって、バイオガスとして発電あるいはメタンから水素への改質による燃料電池のエネルギー源として有効利用し、循環型エネルギーの創出と温室効果ガスの抑制を図ることができる。

 メタンガスの活用によるローカルエネルギーの推進によって化石燃料消費の節減、さらに液肥・堆肥を資源循環し、化学肥料に頼らない環境保全型農業の推進を図ることが可能となる。